2006年5月22日

●王様の速読術 斉藤英治(著)

王様の速読術
王様の速読術

 表紙には「1冊30分でも必要な知識は吸収できる」との文字が。さすがに速読の本だけあって10分で読めました。

 というのは半分冗談で、既にフォトリーディングの本を読んでらっしゃる方、実際に何100冊も読んで自然に速読を身につけた方にとっては、見に覚えの箇所が多いのでホントに10分くらいで読めます。逆に、「フォトリーディングって、胡散臭いなぁ」と思われる方でも、この本を読めば何倍も早く読めるようになると思います。

 ようは、まずはじめに読む時間を決めた後(この本では30分)、本をパラパラめくって、読む目的を決め、目次を見て大体の構成を頭に描いた後、もう一度パラパラめくる。そのあと、重要な二割で本の八割の情報を得るパレートの法則を思い出して、大事そうな箇所だけを読む。全部読んでるか不安になったらまた繰り返せばいいだけのこと。どうせ忘れるんだから、後日また読み返せばいい。

 最近感じているのは、本を読むのも、新聞を読むのも同じ要領でやってるなという事。新聞は朝の10分しか読まないので、1面を見てから、最後の社会面までパラパラめくって、そのあと自分にとって面白そうな記事だけ読む。それも最初のセンテンスだけが殆ど。記事の書き方って大体同じなので、誰でも高速に読めているはず。それを本に適用すれば良いだけではないかと。

 残念ながら、文体が異なる本(特に古典レベルの本)、コラム集、ワークのある本などは今でも読むのに時間が掛かっていますが、それでも前よりはずいぶん早くなりました。最近は、朝の15分くらいで今までに読んだ本を数冊再読したりもしています。(ポストイット貼っているのですが、読むたびに抜いたり、追加したりしています)

 この本では、アウトプットの重要性も説いていますが、まさに読んだ感想をブログにアップする事をお勧めしたいです。誰も読んでくれなくても、自分が後で当時の気持ちを振り返るのには最適ではないかと思います。

 「これから本を読み続ければ、いつか早くなるさ」と思うより、一度この本を読んで試してみてからでも遅くないと思います。文体も読みやすいですし、お勧めです。

 (目次は追記で)

 

 

目次 

はじめに

第1章 ワシには30分しかないのじゃ!
 王様は忙しい。限られた謁見時間で知識を吸収したい!
 なぜ、家来の時間に合わせるのか?
 本は、わたしたちに知識をもたらす最良の家来
 本こそがいちばん役に立つ理由
 読む行為より、大切なのは知識の吸収
 主体は自分。本の家来から脱出すべし
 速読は役に立つ? 立たない?
 速読で挫折するのは、当たり前?
 速く読むだけでは、知識として活かせない
 50冊の中から10冊を選んで、1週間以内にレポートを出すには?
 大統領は残業をしなくて済むようになった
 これまでの速読術から、いいところを最適化して組み合わせる
 まず、挑戦してみよう!
 コラム 速読術30年の歴史――第一世代から第四世代へ

第2章 30分で1冊を読破――王様の速読術
 この本と付き合う時間は30分と決める
 30分でどこまでわかるか挑戦してみよう
 第一段階――プレビューの5分間
 プレビューの極意
 表紙やカバーから何を読むか
 目次には時間をかけよう
 ひととおり、見出しや図表を見ていこう
 本の構造を理解しておこう
 著者の気持ちを察知しよう
 第二段階――見開き2秒ですべてのページをチェック
 写真読みの極意
 どこが大事そうか見当をつけよう
 優良は、最良の敵
 第三段階――スキミングで、重要な二割を読んで、八割を獲得する
 スキミングの極意
 平等主義より公平主義で謁見
 自分が何を得たのか確認しよう
 忘れても大丈夫。本は家来、また謁見すればよい
 まとめと活用のヒント

第3章 目的別に速読術を使いこなすコツ
 速読術を使いこなそう
 専門書を短時間で読む
 試験に備える
 資格王になるには
 優秀な知的創造人――ナレッジワーカーになる
 1週間で専門家になってしまおう
 幅広い分野に短時間で精通する
 英文書籍や資料を読む
 とにかく最新情報は頭に入れたい
 日々溜まる読みたい本や雑誌を片づけたい
 インターネット、メール、新聞は逆三読みで読む
 ルーブル式、アーサー式で小説を読む

第4章 錬金術でアウトプットしよう
 読んだだけで満足してちゃダメ
 頭の中で創造的に活用する
 3つの知性を働かせよう
 ダイヤモンド級の情報から、ダイヤモンド級のアウトプットを
 多くの本に接して、いい本を選ぶコツを知ろう
 自分にとって必要な本を見分ける
 必要な本は買って手元に置いておく
 知識の錬金術とは
 早食い・大食いは身にならない
 インプットしたらアウトプットせよ
 たらたら時間を引き延ばすのはマイナス
 すばやく知識を入れて、すばやく発想し、形にして残す
 目的意識を持つことで厚みが増す
 王様の読み方が、光り輝く結果に

第5章 大王様への道
 TPOに合った速読術を極める
 キーワードだけを読む
 メインアイデアを探し出す
 トピック・センテンスで要点把握
 文章をパターン認識する
 自分の読みたい本で、訓練・趣味・実益の一石三鳥
 知識の王様が本当の王様
 アウトプットが増えれば豊かになる
 本当の余暇の楽しみ
 高速知識発信の良循環サイクルへ
 王様の速読術は、仕事にも応用できる

おわりに

Posted by ten at 23:59 | Comments [8] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年5月20日

●価格の決定権を持つ経営 酒井光雄(著)

価格の決定権を持つ経営
価格の決定権を持つ経営

 まずはじめに、この本の価格は¥15,750(税込)です。私のような一般人が買えるような価格では無いので図書館から借りてきました。とはいえ、経営に関わっている方、これから起業する方にとっては購入して損は無いと思います。

 この本の初版は2003年の1月。今から3年半近く前の本ではありますが、書かれている内容はまだまだ使えます。文章も分かり易く、無駄な記述もありません。国内外の事例を元に、いかにして成功しているか、その戦略を具体的に示していきます。

 価格の決定権を持つという事は、その分野でナンバーワン(オンリーワン)になること。それは決して価格を下げる事ではなく、市場を見極め、強みを光らせ、口コミを活用し、超ごひいき顧客を作り出すこと。そのために、場合によっては製品も絞り、顧客もえこひいきする。

 現在のインターネット時代においても十分応用可能で、特に固有名詞を作り出すこと、キーワードを使うこと、口コミを起こすこと、そして情報がコピーされやすいインターネット時代に向けて参入障壁を作る方法まで具体的に記述されています。

 まさに価格の決定権を持つための戦略が1冊にまとめられており、いまでもオンリーワンの本であることに間違いは無いと思います。

 出版元の経営合理化協会のサイトには目次まえがきが載っていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

Posted by ten at 23:59 | Comments [4] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年5月17日

●箱―Getting Out Of The Box ジ・アービンガー・インスティチュート(著)

箱―Getting Out Of The Box
箱―Getting Out Of The Box

 既に日本語版は絶版となり、amazon のマーケットプレイスでは8000円で取引されているこの本。私は図書館で借りてきました。

 「自己欺瞞」の状態であることをこの本では「箱の中に入っている」と呼び、自分を正当化するためにあらゆる手段を講じ、相手も箱に入るよう仕向け、現実を見ることもできなくなることを意味します。

 本書では、ある会社に入社したばかりの上級管理職に対し、副社長、引退した創立者が対話形式で講義を進めていきます。

 なぜ箱に入るのか?どうすれば箱から出ることが出来るのか?箱から出る状態を維持するにはどういう感情が必要なのか?をゆっくり言い含めるように、時には自分で答えを出すように、同時に我々に教えてくれます。

 箱に入ってしまうのはたった一つの事がきっかけであり、それは自分への裏切りです。「自分が他の人のためにすべきだと感じた事にそむく行為」であり、この行為を正当化するため相手を陥れ、いつかはそれが自分の性格であると感じるようになります。

 箱から出るには、自分で気づくしかありません。それには、相手に逆らうことをやめること。そして、自分が間違っていないだろうかと考えること。それは決して全てを相手に委ねるのではなく、「相手を自分と同じようにちゃんと尊重されるべきニーズや希望や心配ごとを持った一人の人間としてみること」。

 残念ながら、この本は要点だけを摘むのは困難です。自分が講義に参加しているように思えるほど、何度も読んで、実践して結果を得て初めて内容を咀嚼できるようになるのではと思います。

 もし古本屋や図書館で見かけたら一度手にとって見ることをお勧めします。8000円を払って購入すべきかどうかは微妙ですが。

 続きはまた書くかもしれません。

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2006年5月15日

●3週間続ければ一生が変わる ロビン シャーマ (著)

3週間続ければ一生が変わる―あなたを変える101の英知
3週間続ければ一生が変わる―あなたを変える101の英知

  この本は、先週入手済みでしたが、昨日、別の記事でコメント&トラックバックいただいた「ちょいハピ」さんのブログの記事を見て、「これは読まなければ」と手に取りました。

  ちょいハピさんの書評のとおりで、同様な自己啓発書と比べると文体も柔らかですし、(これは、日本語訳のうまさもあるでしょう)「自分はこうやって成功したのだから、あなたもこうしなさい」ではなく「自分はいままでこのような学びや気づきがあった。だからあなたも試してみたらどうですか?」という感じで、必ずしも自分だけではなく偉人の名言も数多く含まれています。 

 逆に言うと、グサッっとくるような内容を期待している方には刺激が少ないかもしれませんが、この本にある101の英知の中から「やってみよう」と思うものがあれば試してみると良いと思います。

 ちなみに、この本の題名である「3週間続ければ一生が変わる」は、あくまでも101の英知の中の1つであって、この本で述べられていることを3週間続けなさい、という事ではありません。(私は勘違いしていました)  もちろん、3週間続けることで習慣化されるという話は、昨年私がフォトリーディングの講座を受講したあとの3週間、本を読み続け、マインドマップを書き続けることで得た結果そのものですから、それはそれで重要な話です。

目次
「できない自分」から行動型人間へ―行動力
「時間のムダづかい」から有効活用へ―時間管理
「弱気な自分」から一歩前に出る自分へ―ポジティブ思考
「不満・くすぶり」から能力開花へ―自己実現
「気分屋」から意識的な生き方へ―意識改革
悪いストレスから心身のリフレッシュへ―癒しと健康
とめどない忙しさから心の豊かさへ―発想力
「つきあいべた」から積極的な人脈づくりへ―人間関係
「仕事人間」から賢い家庭人へ―家族愛
無目的人生から「実りの人生」へ―目標実現型人生

 

P.S.
 この本には、いくつか気になる本が紹介されていますが、「モリー先生との火曜日」はぜひ読みなさいと書かれています。早速、amazon のウィッシュリストへ加えました。DVD も出ていますね。

普及版 モリー先生との火曜日
普及版 モリー先生との火曜日


モリー先生との火曜日Tuesdays with Morrie
モリー先生との火曜日Tuesdays with Morrie

Posted by ten at 23:59 | Comments [6] | Trackbacks [1] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年5月11日

●UNDER35“プチ富豪”への道 『1週間』編集部(編集)

UNDER35“プチ富豪”への道
UNDER35“プチ富豪”への道

 smoothさんの記事に刺激されて購入。タイトルこそプチ富豪ですが、実際にはすでに庶民から見れば富豪と呼ばれる方々のインタビュー記事です。

 いままでこのような編集本はいくつか読みましたが、この本の特徴はQ&A集の質問の秀逸さ。私にはツボにはまる質問が多数です。

 庶民にとっては、成功者の生活を見てみたい、まねしたいと思うのは普通の感情であって、ここを見事に突いてるなと思います。

例えば、

  • 自宅の所在地(賃貸?持ち家?マンション?)
  • 起業前のお金は?
  • 家族構成は?
  • 1ヶ月あたりのお小遣いは?(何に使う?)
  • 今までで一番高い買い物は?
  • 財布内の平均金額は?
  • 趣味は?
  • 平均睡眠時間は?
  • 休日の過ごし方は?
  • 愛読書は?
  • 成功して手に入れたものは?
  • 成功して失ったものは?
  • 人生の師(メンター)は誰?
  • 気分転換の方法は?

 などなど、全ての方に同じ質問をしているわけではありませんが、こういった質問は自分と重ね合わせ、多くの気づきを与えてくれるものです。

 一人にかけるページ数はそれほど多くありません。この本をきっかけに心のメンターを探してそのメンターを徹底的に調べてまねしてみるのも良いのではと思います。

【この本に登場する16人のプチ富豪たち】
杉本宏之(エスグラントコーポレーション) 
小森伸昭(アニコムインターナショナル)
直江文忠(サンクチュアリ) 
経沢香保子(トレンダーズ)
尾崎友俐(オリエンタルダイニングアンドリゾーツ) 
高島勇二(MCJ) 
野尻佳孝(テイクアンドギヴ・ニーズ) 
神原弥奈子(ニューズ・ツー・ユー) 
青木陽介(リラックス) 
長谷部文康(ロマンドーロール)
吉田博高(虎の穴) 
前橋靖(エム・クルー)
鮒谷周史(セカンドステージ/ルールズバスターズ) 
吉田隆徳(CQパワーキッチン)
瀧口浩平(ゲマインシャフト) 
甲田英司(ロイズ・インベストメント・パートナー)

 ■その他に読んだ起業家、成功者特集、インタビュー本

プロ論。
プロ論。

  プロ論。2
プロ論。2

逆転 バカ社長―天職発見の人生マニュアル
逆転 バカ社長―天職発見の人生マニュアル

続・かなり不揃いの起業家たち2+―起業家の数だけ空がある
続・かなり不揃いの起業家たち2+―起業家の数だけ空がある

みんな変わり者だった
みんな変わり者だった

 

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2006年5月 9日

●起業・独立の強化書 増田紀彦(著),DREAM GATE(編集)

起業・独立の強化書
起業・独立の強化書

 こちらは長い間、本棚に眠っていた未読本なのですが、突然読んでみようと言う気になりました。

確か今年の2月頃に買って、それをきっかけに DREAM GATEの大挑戦者祭にも行ったのでした。
大挑戦者祭 2006 レポートその1(大挑戦者祭 2006 田坂広志さんのスペシャル公演
大挑戦者祭 2006 レポートその2(金森 重樹さんのセッション

 これは、起業するための実践書というべき本です。

「起業するためのネタはそろった」
「やる気もある」
「で、起業した」
「でも、つまずいた(あるいは、うまく行った)」
「なぜ?」

という感じで、読者にもその答えを考えさせます。

例えば、

「事前の競合店チェックは、同業種だけではなく、異業種も調査する必要がある」とか

「他店がやっていることをやらないことでも差別化になる」とか、

「1年間の収支予測をする」とか、

「ブレインストーミングでアイデアを出す方法」などなど

 おそらくDERAM GATEで実際に起きたであろう事例を元に作った多くのテストケースをネタに、その解決策(や成功した理由)が事細かに記述されています。

 これから起業しようとする方はもちろん、すでに起業している方にもお勧めです(って、起業してない私がお勧めするのもなんですが)

 ちなみに、この本はメールマガジンが元ネタになっていますが、こちらのサイトで見ることが出来ます。

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2006年5月 8日

●成功の教科書 熱血!原田塾のすべて 原田隆史(著)

成功の教科書 熱血!原田塾のすべて
成功の教科書 熱血!原田塾のすべて

 この本は、中学校で7年間に13回の陸上日本一を達成した「カリスマ体育教師」による「成功のための技術書」です。

 著者である原田さんは、成功は「技術」であると言います。その技術自体は簡単で理解しやすいものですが、成し遂げるには、それなりの意気込みが必要です。

 心がまえは「ネバー・ネバー・ネバー・ネバー・ネバー・ネバー・ギブアップ!」です。(ネバーが6回)

 一見、体育会系にも見えますが精神論ではありません。目標を設定し、どう継続していくか。目標の立て方と、継続の方法が、まるで中学生に教えるかのように具体的に書かれています。

 例えば、目標を立てるにしても、「最高の目標」、「中間の目標」、「絶対達成できる目標」と難易度を自分で設定し、そして「今回の目標」を決める。基本は着実に自分の目標をクリアし続けることにあります。

 巻末には「長期目標設定用紙」と「ルーティンチェック表」が付いていますが、とりあえずはだまされたと思ってやってはいかがでしょう?

 わたしも、とりあえず、はじめました。

Posted by ten at 23:59 | Comments [4] | Trackbacks [2] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年5月 6日

●ビジネスカバンスタイル (2006SPRING)

ビジネスカバンスタイル (2006SPRING)Gakken MOOK
ビジネスカバンスタイル (2006SPRING)Gakken MOOK

 今のビジネスカバンも買って2年になるので、そろそろ買い換えようかと思ってこのムック本を購入しました。

 ここに載っているのは、吉田カバン、トゥミ(TUMI)、ゼロハリバートン、リモワ(RIMOWA)というビジネスカバンでは定番中の定番です。

 私はたまに「どこに出張ですか?」と言われるほど重い荷物なので、最近は軽いナイロン製のバッグを持ち歩いてます。それでも、先日バッグの重さを量ったら7.5キロでした(涙)。まぁ、中にはノートパソコン(約2.3キロ)、電源アダプタ、PDA、資料、その他もろもろの他に本を2~3冊常時持ち歩いているので、この重さはしょうがないのですが。

 この本には、スーツに合わせて鞄を替えなさいとありますが、たまに入れ替えるともっとスリムになるんだろうなと思いつつ、毎日同じ重いカバンで出勤です。

Posted by ten at 23:59 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加