●仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 内田和成(著)
ボストンコンサルティンググループのシニア・ヴァイス・プレジデントであり、ディレクターを務める内田和成氏による発想法の本です。
内容はそれほど難しくはありません。題名が表すとおり、(最初は少ない情報で)仮説を立て、その仮説を立証するために作業を進めていけば、早く仕事ができるということです。
ここでは、棋士の羽生善治氏の本から「直観の7割は正しい」との言葉を引用しています。もちろん、最初は失敗する可能性も高く、7割の成功率もないのかもしれません。しかし、その経験も蓄積され、感がさらに良く働くようになると言います。
この辺はまさに「第1感」を読むと理解も深まります。
この本で述べられていることは、私にとって、とても納得いく話でした。逆を言えば、「あたりまえじゃないの?」という話も多いのです。
例えが悪いかもしれませんが、たとえばITのシステムを構築する場合、はじめに(概要)設計書を作成するのですが、これは仮説思考です。ある1つの目的に対し、あれとこれとそれを組み合わせて、スケジュールをこう引いて、何人くらいでプログラミングやテストをすれば出来上がり。と。
実際に手を動かしていくと、予想していなかった動作をしたり(バグとも言います)、やることが思ったより増えてお金が足りなくなったり、そもそも最初に決めた目的、ゴールが変わったりすることも。
ITに限らず、どの業界でも仮説思考なのではないかなと思ってみたり。
そうは言っても、自己流の仮説思考ではなく、この本のやり方を取り入れることで、もっと早く、もっと確実に、もっと説得力のある結論を出せるようになると思います。
難しそうに見える本ですが、文章はとても読みやすいですし、事例も身近な例が多いので、論理的思考をつけたい方、どうすればトレーニングできるか知りたい方にはお勧めしたい本です。
目次
序章 仮説思考とは何か
第1章 まず、仮説ありき
第2章 仮説を使う
第3章 仮説を立てる
第4章 仮説を検証する
第5章 仮説思考力を高める
終章 本書のまとめ
●藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門 藤巻健史(著)
先日のカンブリア宮殿で藤巻氏が出演されたのを見て、書棚にあった本をあわてて取り出してきました。
本の題名は「5年後にお金持ちになる」とありますが、少なくともバブリーなお金持ちになることが目的ではありませんし、5年後の経済を大胆に予想しているわけでもありません。
この本は「2005年11月に品川女子学院で行われた金融講座の授業に、加筆修正したもの」とあります。ということは、高校生を相手に資産運用の話をしているわけです。また、講義のほか、グループワークとして5,000万円をどう運用するか、ポートフォリオを作成する宿題も出されていたりして、なかなか侮れません。
藤巻氏は、資産減らさないためにも資産運用は必要だと説きます。たとえば、老後のために3,000万円の貯金を銀行に預けていたとします。もし、これからインフラになって、5年後物価が10倍になったらどうなるでしょう?タクシーが初乗り6,600円になったらどうなるでしょう?今の3,000万円の価値はその時300万円の価値しかなくなるのです。つまり、貯金をすることがすなわち堅実であるとは言えないのです。(もちろん。デフレの場合には逆です)
逆に、昔のバブルのように資産がインフレを起こしている場合、貯金ではなく株や土地を買う必要があるのです。
内容は消して難しくはなく、相手が女子高生ですから、藤巻さんが解説するレベルもやさしいですし、女子高生の質問も、なかなか大人では聞けないような純粋、ストレートで「そうそう、それが知りたかった」と、思わず膝を売ってしまうような事に対しても藤巻さんはやさしく解説しています。
そういえば、いまから15年ほど前、私が大学4年生で就職活動真っ盛りの頃を思い出しました。
就職先の会社を検討している私たちに研究室の教授はこんなことを言いました。
「産業の基本はモノを作ること。銀行や証券会社のようにお金を右から左へ流すだけで何の価値も生まない職業にはつくな。世の中には何人も必要な仕事ではない。職業の花形は営業である。営業がいなければ物も売れないし、社会も回らない。」と。
その教授は、有名国立大の大学院を出てそのまま別の大学へ就職したので、営業経験はもちろん、民間会社へ就職したこともありませんでした。正直いって、その教授の教えを2,3年前まで、本音を言えば、この本を読むまでは完全に払拭することはできていませんでした。
今ならはっきり言えます。その教授の教えは間違いであると。投資家がいなければ資本主義は始まらないということを藤巻さんはこの本で優しく解説してくれます。
そんな、私にとってのトラウマを取り除いてくれたこの本は、金融の基本、資産運用のイロハを知りたい方にお勧めします。
●小さな会社の富裕層マーケティング 坂之上博成(著)
先日ご紹介した中谷彰宏さんによる富裕層本では、急激にお金持ちになった人を「準富裕層」と呼んでいました。
この本では、同じカテゴリーに属す人を「後天的な富裕層」と呼び、この本のターゲット顧客になります。逆に「先天的な富裕層」は、馴染みの店かデパートの外商からしか買いませんから、これから富裕層マーケットに新規参入するのであれば「後天的な富裕層」をターゲットにする方が楽だということです。
この本を読んで感じるのは、富裕層であろうが、私のような一般人であろうが、自分を丁寧に扱ってほしいのは、みな同じであるということです。本書では、身なりや、言葉遣い、教養を身に着け、品性を大切にすることの重要性が述べられています。しかし、それは富裕層相手に限らず、多くの営業マンに身につけてほしいものです。
私も仕事では1時間で3万円以上のコンサルフィーをいただいていますが、技術力だけではなく、身なりや言葉遣いも相当気を使うべきだと感じています。会社では、ジーンズを履いたりしていますが(笑) お客様にしてみれば、3万円のコンサルタントが安っぽい服装では、それだけでありがたみも無くなります。そのために、給与に見合わない物理的な自己投資をする事もありますが、それも必要な経費だと考えています。 (3万円もらっているのはあくまでも、会社のバックがあるからで、私個人に対する金銭的評価ではありません。念のため)
本書は、富裕層というよりも、品の良いお客様とお付き合いするために、自分の格をどう上げるべきかのヒントが書かれている本だと思います。「こんな方々とビジネスをしたいなぁ」 と感じた1冊です。
目次1章 富裕層ビジネスは21世紀に生き残るためのキーワード
2章 富裕層を顧客にするために必要なこと
3章 富裕層販売システムの構築―基本編
4章 富裕層販売システムの構築―インターネット活用編
5章 富裕層ビジネス最前線
6章 さあ、あなたも富裕層とビジネスをしよう
7章 あなたの心を解き放つための富裕層ビジネスの心得
●デキる人の法則 ティム サンダース(著)
鮒谷周史さんのご著書である「仕事は、かけ算。 」の中で一節だけ紹介されていた本。先日、鮒谷さんの本で引用されていた本を全て購入した際の1冊です。
この本を読むと、鮒谷さんが、ご著書の中で「ビジネス人生に多大な影響を与えてくれた本」と言い切られるのもよく分かります。またこの中の教えをかなり実践されてきたであろう事もメルマガや本を読めば伝わってきます。
Amazonのリンクをクリックしていただけるとわかりますが、この商品を買った人はこんな商品も買っていますを見れば、まさに「仕事は、かけ算。」を購入した人は「デキる人の法則」も買っているケースが多いことがわかります。みんな同じような購入パターンだなぁと思いますね。
ちなみに、簡単に内容をご紹介すると、デキる人をこの本ではラブキャットと呼び、そのラブキャットになるための三つのステップが、それぞれ細かく解説されています。三つのステップは
・知識の共有
・ネットワークの共有
・思いやりの共有
知識を共有するためにはまず、自分の知識を蓄えること、そのためには本を読むこと。効率的に本を読み、活用する方法も書かれています。この方法は私もかなり納得のいくものでした。
ネットワークの共有ですが、「二一世紀は、誰を知っているかで成功が決まる」という教え通り、どうネットワークを広げるかの方法が書かれています。自分の信用を上げながら人と人を繋げるための方法が書かれています。
そして最後に、思いやりの共有。どう人と接し、どう気持ちを伝えるか。目線の方向から、声をかけるタイミングまで。これはかなり参考になります。
付録には、ラブキャットになるための必読書十冊の紹介。また食指が(笑)
目次
1 ラブキャットへの道
2 知識
3 ネットワーク
4 思いやり
●3つの成功サイクル 川西茂(著)
元フランクリン・コヴィー・ジャパン副社長にして、ご存じ「7つの習慣」の翻訳者の一人でもある、川西茂さんによる成功本です。
「7つの習慣」の翻訳者としては、ジェームス・スキナー氏が有名で、彼の著作「成功の9ステップ」は10万部を突破したとか。 川西さんにもぜひ頑張っていただきたいところです。
この「3つの成功サイクル」では、ジャームス・スキナー氏との出会いから、(名前は出ていませんが、日本語を流ちょうに話すアメリカ人講師と言えば、彼しかいないと思います)普通ののサラリーマンであった川西氏が39歳にして会社を独立した話など、中年世代へ勇気を与えてくれる体験談が心に響きました。
この本は、500ページを超え、非常に厚い本ですが文章は非常に読みやすく、普通の読み方でも1日かければ読了できるのではないかと思います。ただ、内容はやや初心者向けであるため、成功本オタク(私か?)の方にとっては物足りないこともあるでしょう。
本書の特徴として、載っている逸話は、日本の一般の方による話であり、身近な例として、すんなり心に響くのがいいです。
この中に「3日後日記」という方法が紹介されているのですが、とても参考になりました。3日後日記とは、ノートの左ページにその日の出来事を書き、右のページは開けておきます。3日経ったら、3日前のところを見直し、その頃を振り返ります。3日経つと当時の自分を客観的にみることができ、本当の感情を思い出すというのです。その「判断」を右のページに書きます。そういえば、同じようにブログで日記を書き、定期的に見直すことを勧めているのが「手帳ブログ」のススメですね。考え方は似ているのかもしれません。
事例も豊富で、文章も易しく、加えて優しさを感じさせてくれる本でした。ただし、「この話○○○と似ているな」などと他の本と比較しながら読むような(私だ(笑))、成功本オタクには物足りないかもしれません。
●富裕層ビジネス 成功の秘訣 中谷彰宏(著)
久しぶりに購入した中谷さんの本。基本的に中谷さんの本は題名や帯に惹かれて買う場合が多いです。
ちなみに、前回購入したのは大人のスピード勉強法。「本は買ってきた日が、一番早く読める」という一文だけで買いました。
今回の本は、「富裕層ビジネス」。表紙には以下のように書かれています。
この本は、3人のために書きました。
1)「富裕層ビジネス」をしていて、苦戦している人
2)「富裕層ビジネス」をこれから始めたい人。
3)「富裕層向けサービスマン」を、育てたい人
でも、私は「富裕層とはどんな生活をしているのかを知りたくて」買いました。
今回は書店で購入して、その日のうちに一気に読みました。
中谷さんは、富裕層と、準富裕層を定義しています。巷で言う富裕層は、真の富裕層である中谷さんからしてみれば単なる準富裕層です。
富裕層と準富裕層のレベルは明らかに違います。プラチナカードやブラックカードで喜ぶのは準富裕層、富裕層は会員証なんか持ち歩きませんし、顔パスじゃないお店には行きません。富裕層は、名刺を持ち歩きませんし、渡しません。危険だからです。写真もとらせません。危険だからです。富裕層は割引券が嫌いです。そんなクーポンを使うような庶民向けホテルやレストランには行きません。どんな高級ホテルも、レストランも責任者へ連絡すれば予約も割引も優先してくれます。
こんな話は今までどの富裕層関連本にも書いてありませんでした。まさに、真の富裕層であり、富裕層のお仲間も多いと思われる中谷さんだからこそ、書ける話なのでしょう。
いつか、真の富裕層になりたいと思いつつ、ゴールドカードをありがたがる私です。(ヨドバシカメラのじゃないですよ(笑)
目次1 富裕層を「知る」
2 富裕層の「ライフスタイル」
3 富裕層の「気質」
4 富裕層が求める「サービス」
5 「準富裕層ビジネス」
6 富裕層の「集客」
7 富裕層の「タブー」
8 富裕層の「料金設定」
●起業家の本質 ウィルソン・ハーレル(著)
手にとってすぐに一気読みしたのは久しぶりでした。
それも、出だしの強烈な一言に心動かされたからです。その節を引用します
会社を設立すると、あなたは極めて特殊なクラブに所属することになります。自動的に加入が決まり、入会を申し込む必要もありません。会員資格は無期限に有効です。みなさん、恐怖のクラブへようこそ。
この本の原題は「For Entrepreneurs Only」。起業家以外読むべからず。そう謳うだけあって、内容はかなり生々しいものです。
裁判を避ける話や、幹部が離反する話などを筆頭に、神田昌典さんの成功者の告白や小阪 裕司さんの本でも、たびたび報告されていた事例がここでもいくつか挙げられています。
そしてこんな教えもありました。
「どんな起業家にとっても、最良のパートナーは配偶者であるということ。」配偶者とは、「もし世界中の人間があなたのことをバカと言っても、あなたを愛してくれる人のこと」
そして、最初は会社を手伝っていた配偶者が会社を去るべき時期についても明記されています。
今まで公に語られてこなかった起業家の生々しい事実。その事実が真実であるかは、折口雅博さん、堀義人さん、松田公太さん、西川潔さんなど、そうそうたる推薦人を見ていただければ推して知るべしです。
この本の目的はアメリカ政府の起業家に対する理不尽な処遇に対して抗議し、起業家の一致団結を求める事、しかしその本質は起業家に対するエールなのだと理解しました。(ちなみに、この本の原本は今から10年前に書かれていますので若干の時代のズレはあります)
とはいえ、「起業家」と「注意欠陥障害」の特質は同じと言い切ってしまうような、毒舌たっぷりでストレートな文章は時に笑いあり、時に心にズシリと響く交互のリズムが心地よく、久しぶりに一気読みをしてしまった本です。
目次
1 起業家の本質
2 旅を始める
3 夢を成長させる
4 危機を管理する
5 起業家の創出
6 未来の起業家へ
●ダイエットしないとね
タバコを止めて1か月。その間の食欲はあまり制限せず過ごしていました。ところが、1か月で2キロの増加。もともと、増加傾向だったのですが、この1年で5,6キロの増加です。最近は食事や間食の回数が増えていたので、分かっていたことではありますが、ちょっと反省しました。
いざ、ダイエットと言いたいところですが、ダイエット経験も無く、やり方が分からないので、事前に書店でリサーチを。
ところが、ダイエットの男性向けの本は殆ど無いのですね。女性向けの本が並ぶ中、本を探す姿はちょっと恥ずかしかったです。
しかたなく、Amazonでいくつか購入したのが以下の本です。「禁煙セラピー」に味をしめて「ダイエットセラピー」はうまくいくのでしょうか?
ということで、ちょっと運動でもしようかなと、フィットネスクラブの会員になりました。(これも初めて)
久しぶりに運動すると、結構気持ちのいいものですね。ちょっとくせになりそうです。
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