2005年8月29日

●帰ってきました

 昨日南の島の休暇から戻ってきました。

 前回の「人とお金が集まるブログ作りの秘伝書―決定版」は私にとっては非常にインパクトがあったというか、このブログの問題を再認識したと言うか、反省しました。

問題点

・ブログの名前と内容が一致していない
・記事の内容がごちゃまぜ
・文章が読みにくい(長い、メリハリが無い、文字が小さい)
などなど


それ以外にもあるのですが、変更しなければならない箇所が多くて、大幅に構成を変えようと思ってました。

 これからどうするかを、南の島でゆっくり考えようと思っていたのですが、だめでした。。。。

 家族旅行なので、自分1人でゆっくり考える時間なんて無いんですよね。

 子供と海で泳いだり、観光に行ったり、一緒に食事している間にブログの構成を考える事など出来るはずもなく(笑)、そのまま帰ってきました。(^^;

 大幅変更はちょっと先にして、まずは自分のやりたいこと(ブログに書きたいこと)を再度考えたいと思います。

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2005年8月19日

●面白いほど身につく論理力のドリルブック 野村るり子(著)

面白いほど身につく論理力のドリルブック
面白いほど身につく論理力のドリルブック


 この本は、例題が面白いです

  北海道への出張にコートを持っていく? 行かない?

 飛行機と新幹線、出張に使うならどちらにする?

 家庭の家電を買い換えるなら洗濯機、冷蔵庫、パソコン、液晶テレビのどれ? 

 なんていう課題をグルーピング、MECE、フレームワーク、ロジックツリー等を用いて実際に解いていきます。実在する生徒の回答を著者が講評していきます。SWOT分析、4P, 3C なんていうマーケティングのツールも織り交ぜて、それでも初心者にも分かりやすく書かれています。

 仕事モードにならないと、なかなかこういう技は使えなかったのですが、普段の生活の問題解決にも使えるのだと納得しました。

 MECE ってなんのこと? ロジックツリーってめんどくさくない?と思われる方には一度、書店で立ち読みでもしてみてください。特に「最近、子供の相手ばかりで、だんだん論理的に物事を考えられなくなってきた」(失礼)と思うお母さんにお勧めです。この本の内容を身につければ、理論派のだんなも怖くなくなるでしょう。

 軽くドリルもやって1時間くらいで読めます。(ちゃんとドリルをやっても3時間くらいでしょう)

 ちなみに、例題の考え方(回答例)ですが、

北海道への出張にコートを持っていく? 行かない?

まず、判断基準を考えます。交通機関は何を使うか? 北海道での滞在時間はどれくらいか? 荷物の量は多いか?
これらの基準を考慮して、最終決定をします。

飛行機と新幹線、出張に使うならどちらにする?

こちらはロジックツリーを用いて整理しています。様々な迷いを要素にし、時間と料金の観点にまとめ、最終結論を導き出しています。

家庭の家電を買い換えるなら洗濯機、冷蔵庫、パソコン、液晶テレビのどれ?

こちらはマトリックスです。予算、現在の状態(古い、壊れた、新機能をが使えない)、買いたい理由、などから総合的に判断します。

 著者も書いていますが、こういった課題に正解は無いので、色々な見方が出来て面白いです。

Posted by ten at 00:41 | Comments [2] | Trackbacks [1] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2005年8月16日

●お客さまがまた来たくなる ブーメランの法則 ファーガル・クイン (著)

お客さまがまた来たくなる ブーメランの法則
お客さまがまた来たくなる ブーメランの法則

こちらも土井 英司さんの「成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方」で紹介されている本です。

 今回は読むのに非常に時間がかかりました。あとがきも入れて174ページの薄い本なのですが、どの章に書いてあることもすばらしく、何度も最初から最後まで目を通したからです。

 著者はスーパークインというスーパーマーケットの経営者であるファーガル・クイン氏で、ブーメランの法則とは、「リピートビジネスに注意を払っていれば、利益は自ずとついてくる。お客様に戻ってきてもらうことを最大の任務と考えよう。」という思想から来ています。新規開拓よりも、既存のお客様が何度も店に足を運んでもらうことに注力しています。

 この店ではお客様への対応についてすばらしい考え方、アイデアを実行し、業績を上げています。元々、著者であり経営者であるクインのアイデアもすばらしいと思うのですが、それ以上に、お客様の声をどのようにして引き出し、アイデアにつなげるか、お客様の立場に立った考え方をしているからでしょう。

 お客様からの意見も、受身ではなく、顧客モニター制度をつくり積極的に受けるようにしています。うまく実施するための方法としては以下のようなものがあります。

・謝礼を支払わない
 恩義を感じないので、自分たちの考えを手厳しく話す


・顧客モニターに話し合いの議題を決めてもらう
 自分たちが聞きたいことではなく、お客様の優先事項に合わせる


・会社側の出席者は少なくする
 会議の進行と議事のみ。10数人のモニターは、これが自分たちの会議であると感じる


・お世辞に気をつける
 経営者を前にすると、どうしても望んでいる回答をしてしまいがち。たまには、わざと5分遅れることも。事前に進行役が自分の不満を口にし、場を暖めておくことで、経営者が参加するころには、顧客はすでに飛び掛る準備ができている


・その場で答えを返さない
 そこで回答したからといって参加者のみにしか伝わらない。他の顧客へ伝える必要がある。


・組織全体に議事録を回覧する
 社内だけではなく、社外(広告代理店、渉外担当コンサルタントなど)へも回覧する。
 議事録へは、ほめ言葉ならば名前を記録し、苦情ならば名前は記録しないことを事前にモニターへ伝える。


・結果についてはすぐに行動を起こす


私がマインドマップにしたところは、あと、この倍くらいあるのですが、この辺でやめておきます。

最後に、私がこの本を読み、自分と照らし合わせてみて特に反省すべき点を書いておきます。

・ウェイター長症候群になっていないか?
 レストランで各テーブルを回るウェイター長に顧客は悪いことは言わない。「お食事をお楽しみいただいていますか?」と聞かれて「はい」といわない人はいない。


・お客様を客数として、とらえていないか?
たとえば、お客様から聞かれて、自分の店舗でその商品を扱っていない場合、「扱っていません」と、ちょっとうれしそうに答えていることはないか?そのうれしそうな顔は、事をすばやく終えたことへの満足感ではないか?
→お客様の名前を呼ぶことは重要。店舗であればクレジットカードを受け取った際の名前でもよいし、レストランであれば予約を受け付けた際に聞いた名前でもいい。
また、そのお客様を、たとえば著名な有名人であると自らが勝手に想像し、振舞うこともテクニックとしてある。


 この本は元々社員教育用のマニュアルでしたが、その内容は単にマニュアルレベルではなく、顧客サービスはどうあるべきか、自分の会社が成長するためにはお客様からのフィードバックがとても重要であり、それをどう引き出すかが書かれています。
ページ数も多くないし、見た目も価格も安っぽい(失礼)のですが、内容は非常に濃いです。

目的:スーパークインが行っている顧客聴取方法とは何か?それがどんな効果をもたらしているのか?
予習:1分
フォトリーディング:3分(3回)
復習:6分
スーパーリーディング&ディッピング:40分
マインドマップ:1時間(久しぶりに手が疲れるまで書きました)

初めて、マインドマップを載せます。

 ということで、初めてではありますが、フォトリーディングのノートとマインドマップを公開します。おそらく字が汚くて読めない箇所が多いと思いますが、こんな風にやっていると言う雰囲気だけ感じていただければ幸いです。

 こちらが私なりのフォトリーダーズノートです。本の題名と、フォトリーディングの復習の際に書くトリガーワード(後で読んだときに記憶を呼び起こすようにするものです)、質問(本を読む目的)、そして本を読んだ日にち、時刻とそれぞれのステップにかかった時間を書いています。復習までは前日の夜で、実際に読む(スーパーリーディング&ディッピングと言います)のは次の日に行っています。
(クリックすると大きくなります。)


こちらがマインドマップ(と言えるかどうかは?ですが)です。真ん中に本の題名、一番上にこの本を読む目的を書いています。本来ならば、もっと色や絵を使って書くのが良いです。
(クリックすると大きくなります。)

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2005年8月15日

●かもめが翔んだ日 江副浩正(著)

かもめが翔んだ日
かもめが翔んだ日

 この本はリクルートの創業者である江副 浩正氏がご自身の生まれから、リクルートから離れるまでの半生を自ら記した書です。元リクルート出身者でご活躍されている社長さんが多いので、どんな会社なのかを知りたくて読んでみました。
 ちなみに、「かもめ」はリクルート社内報の事です。

 東大在学中、江副氏は東大新聞の広告取りのアルバイトをします。その東大新聞に会社説明会の告知広告を掲載することで広告料を飛躍的に伸ばすことに成功します。

 大学卒業後もそのままフリーランスで大学新聞広告代理業として活動し、他の大学新聞も扱うことになります。求人広告が増えすぎて新聞へ掲載することができなくなったとき、「就職特集号」と作ることを友人と思いつきます。それが大成功して、後に会社を作ることになります。

 会社のカラーですが、江副氏は、「視野を広めるために、心がけて、社外の人との会食などの機会を多く持つように」と社員に呼びかけています。リクルート出身の社長さんも同じようなことをおっしゃいますね。
そのほかに、江副氏が辞表を提出した人との面談時間を割くようにしたそうです。在籍社員はなかなか本音を言わないが、彼らは率直な意見を言ってくれるといいます。これらを参考に、人事マネジメントを改めることも行われています。

 知らなかったのですが、「就職情報」は広告料だけで十分なので卸値は0円で、書店は100%の利益を得ることができるそうです。(いまはどうかわかりませんが)なので、書店でも一番目立つところに就職情報がおいてあることが多いのです。逆に一般の雑誌は20%だそうです。

 この本では、失敗した事業についても数多く書かれています。全社員を対象に新規事業の提案を募集し、良いものは事業化していきます。それでも、経営者判断で、かなり早い段階で事業の撤退も早いようです。

 本の後半はリクルート株をダイエーに譲渡した本当の経緯、事実について書かれていますが、「家族よりもリクルートが大事」という経営者としての苦悩がよく伝わってくる話です。ちなみに、いまはその株もダイエーからは売却されています。

 本を読む目的は十分には果たせませんでしたが、文章からはとても誠実な人柄が分かります。また、リクルートの歴史を経営者の立場から克明につづった内容はじっくり読む価値はあると思います。

目的:普通の会社と違うリクルートの風土、江副氏の考え方とは何か?
予習:1分
フォトリーディング:8分(3回)
復習:6分
スーパーリーディング&ディッピング:40分くらい

Posted by ten at 00:44 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2005年8月14日

●ビジネスは人なり 投資は価値なり―ウォーレン・バフェット

ビジネスは人なり 投資は価値なり―ウォーレン・バフェット
ビジネスは人なり 投資は価値なり―ウォーレン・バフェット

 ご存知かとは思いますが、こちらも土井 英司さんの「成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方」で紹介されています。

 この本は、マイクロソフトのビルゲイツに並ぶ米国の大富豪であり、投資家として最も高い実績を収め続けている、ウォーレン・バフェット氏の半世紀です。(訳者あとがきより)

 まず、ジャーナリストである著者(バフェット氏ではありません)の取材能力や調査能力に驚嘆しました。特にこの本には数値が多く出てくるのですが、おそらく大量の資料を調査する必要があったのではないかと思います。そのおかげで、この本は非常に真実味を帯びた内容になっています。

 私自身、金融の世界に明るくないので、理解するのがなかなか辛かったのですが、それでもバフェット氏の考え方を知ることを目的に読み進めました。

 私が特に記憶に残ったのは以下の点です。

ウォーレンが12歳ごろのこと、大人から「なぜそんなにお金がほしいのか」と聞かれ「お金がほしいんじゃないんです。お金を稼いだり、それが増えていくのを見るのがすきなんです」と答えています。どこかで見たような成功法則ですね。

家族との生活はあまり得意ではなかったようですが、娘の記憶では父親はいつも本を読んでいたそうです。家族の友人や親戚などが来ても、バフェット氏は2階で仕事に没頭し、たまに出てくると、ペプシをもってすぐに書斎に戻るか、母親に「子供たちを静かにさせるよう」言いつけるだけだったそうです。

バフォット氏の投資哲学として「一億ドル投資して5パーセントの利益より1000万㌦投資して15パーセントの利益が上がる企業にしたい。そうでなければほかに投資したほうがよい」

ライフスタイルですが、氏は自分の給料である5万ドル内外の給料で生活しています。子供たちは、公立の学校に通い、将来の収入に関係なく、何でも好きなことをやるようにいわれています。息子は新聞を読んで初めて父親が莫大な財産を持っていることを知ります。その結果、家庭には普通の金銭感覚、フランクな雰囲気、そして平等主義が根付いていたそうです。

そして、「株主こそが企業の所有者である」ということです。資本は株主のものであり、CEOや社員のものではないと言っています。


 最後に、「株の価値を見抜くにはどうしたらいいのか」という質問に対するバフェット氏の回答を引用します。
・マクロ経済や経済予測を気にする必要はない。同時に、他人の株価予測も気にする必要はない。長期的な企業の価値の分析に集中し、将来の収益を予測すべきである。

・事情に詳しい業界に集中すべきである。どの業界にも必ず原理や原則がある。よく知らない業界には手を出すべきではない

・株主から預かった資本を自分の財産と同様に考え大切にする経営者を見つけるべきである。

・証券会社の分析ではなく、自ら、生のデータを細部にわたって分析すべきである。しかし細部にとらわれるのもよくない。自分を信じることである。



投資に関するいわゆる簡単なハウツーはありませんが、氏の考えには素人なりに非常に共感を覚えました。自分の愛する会社を成長させるために投資をする事が重要なのではないかと思います。


目的:ウォーレン・バフェット氏の投資に対する考え方とは何か?
予習:2分
フォトリーディング:5分(5回)
復習:2分
スーパーリーディング&ディッピング&高速リーディング 1.5時間
(フォトリーディングや復習に手を抜いたのと、投資に対する知識が浅いため、いつもより時間がかかりました。)

Posted by ten at 01:31 | Comments [1] | Trackbacks [5] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2005年8月12日

●チャンス―成功者がくれた運命の鍵 犬飼ターボ(著)

チャンス―成功者がくれた運命の鍵
チャンス―成功者がくれた運命の鍵

 先週1週間出張だったので、久しぶりの書き込みです。(いくつか、コメントの返信などはさせていただいておりましたが)

 今日はちょっと早く退社した(7時くらい)ので、そのまま帰りの書店で購入したのが、この「チャンス」です。電車の中、自宅の最寄り駅近くの喫茶店、閉店になってしまったので帰宅途中のベンチの合わせ技で一気に読み終えました。約2時間くらいです。

 あらすじを簡単に書くと、中古車販売業を営む主人公の卓也がメンターの弓池と偶然出会うところから物語は始まります。卓也は中古車販売業を辞め、新しい事業を弓池とともに始めます。失敗を重ねながらもその経験を元に次第に事業を軌道に乗せて行きます。物語の最後はありがちな結末になっていますが、それはまさに成功小説の型にはまっていると言えるでしょう。(これ以上書くと小説を読む楽しみが無くなりそうなのでやめておきます)

 既に何冊も成功本を読んでいらっしゃる方には、ビックリするような気付きは無いかもしれませんが、物語にすることでスーっと頭の中に落ちていきます。メンターの弓池の話の一つ一つが心に響きます。

  本のあとがきによると、この本は2003年の5月から12月ごろに書き上げた著者の処女作だそうです。著者は「ホワンの物語」(先日このブログでもご紹介しました)を読んで感動し、日本を舞台にした成功小説を書きたいと思ったのがこの本を書くきっかけだと言います。そのあとがきでも登場する、神田昌典さんの「成功者の告白」、本田健さんの「ユダヤ人大富豪の教え」は既に私も読んでいましたが、これらの小説が好きな人はおそらく、この「チャンス」も楽しく読めると思います。(元々この小説は「成功者の告白」や「ユダヤ人大富豪の教え」以前に書かれていたものだそうです。)「成功者の告白」は5回ほど、「ホワンの物語」は2回ほど読んでいますが、「チャンス」も何度か読み返したいです。

 もし、既にこの本を読まれた方は、主人公の卓也がメンターの弓池からの教えを記録していた"成幸のカニミソ"が著者のサイトからダウンロードできます。(ここにあります)再度内容を思い出すにはとても良いです。まだ本を読んでない方は、読み終わった後にご覧頂くことをお勧めします。

 ちなみに、著者の犬飼ターボ氏のサイトはこちらです。

 次は「アルケミスト」を読もうと思います。

Posted by ten at 00:36 | Comments [4] | Trackbacks [7] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2005年7月27日

●ホワンの物語―成功するための50の秘密 ロバート・J. ペトロ (著)

ホワンの物語―成功するための50の秘密
ホワンの物語―成功するための50の秘密

 本日も他の方が推薦される本を読ませていただきました。この本は先日行われた 望月俊孝先生 主催の感動ライブ塾で講演頂いた銀座まるかんの柴村恵美子社長ご推薦の本です。

 amazon.co.jp の MARC データベースの記述を引用します。

内容(「MARC」データベースより)
両親が亡くなり、非情な地主に農場を追い出され、少年ホワンはロバとともに都会へと旅立つ…。本当の富とは、自分にとっての成功とは何か。アメリカンドリームを実現した起業家が、メキシコを舞台にしてその成功哲学を寓話化。

 この本を読むことで以下の事がわかります。
・利益を上げるためにはどのような方法があるのか?(いくつもの例が挙げられています)
・仕事の効率を上げ、スピードを上げるにはどうすればよいのか?
・成功の過程で必要な感情とは何か?
・そして、どうチャンスをつかむのか

 心優しく、普通の人にありがちな臆病さを持つホワンに感情移入せざるを得ません。    amazon.co.jpの評価でも書かれていますが、訳者の方の文章力もすばらしく、非常に読みやすくなっています。単なる寓話としての読み物ではなく、成功法則のみを書いた本でもなく、素直に感動できる本です。

 訳者のあとがきで紹介されていましたが、この本はアルケミスト―夢を旅した少年を読んだ作者が同じような本を自分の経験を元に書いたのだそうです。アルケミストも良さそうなので、また読んでみたいと思います。



目的:この本で書かれている成功法則とは何か?(途中から目的を忘れて読んでました)
予習:1分くらい
フォトリーディング:3分くらい(2回)
復習:1分くらい
スーパーリーディング&ディッピング:1.5時間くらい(結局、途中から早い普通読みになってました)

P.S.
物語をフォトリーディングで読むのは初めてだったのですが、やはり普通読みになってました。この本は前に出てきた登場人物が何度も再登場するので、名前をしっかり頭に覚えておけば、早く読めると思います。

Posted by ten at 00:39 | Comments [0] | Trackbacks [2] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2005年7月26日

●影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか ロバート・B・チャルディーニ (著)

影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか


 自分で本を選ぶとどうしても分野が偏ってしまうことに反省し、他の方が推薦する古い本も読んでみようと言うことで、今回は「影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか」です。

 最初は本の厚さに圧倒されたのですが、さすが多くの方が推薦するだけあって、最後まで引き込まれます。でも、非常に怖い本であると言う印象を持ちました。

 本の随所に「カチッ・サー」というキーワードが出てきますが、これは、カセットデッキを「カチッ」と押すと「サー」とテープが回るように、人間の標準的な行動、固定的行動パターンの比喩であり、このパターンに逆らうことは難しいことを表しています。

 以下の項目について個別に説明しています。

返報性

 他人がこちらに何か恩恵を施したら、そのお返しをしなければならない気持ちのことです。 逆に、こちらから先に何かを与えると、そのお返しが期待できると言うことです。

 同様に、相手が譲歩すると、こちらも譲歩せざるを得なくなります。

コミットメントと一貫性

 これは、自分の言葉、信念、態度を一貫したものにしたいという気持ちを表しています。

 ひとつの例として、フット・イン・ザ・ドア・テクニックがあります。

 例えば、家の近くに安全運動の看板を設置させることを住民に同意させたい場合、いきなりそのお願いをしても納得してもらう可能性は低いため、まずは家に交通安全の小さなシールを貼ることをお願いします。後日、交通安全の嘆願書へ署名してもらうことをお願いします。最後には看板を設置させることに同意してもらいます。住民は自分が交通安全を望む一貫した信念を持つと勝手に自分自身をだますことにより、最終的には同意せざるを得なくなります。

 もうひとつの例が、ローボールテクニックです。

 例えば、最初は安い値段を提示し、契約寸前まで行った所で、その値段が間違いであったことを言い、その約束を破棄します。それでも、その値段が他の店と同等であるならば顧客は購入してしまいます。最初は、値段で飛びついた顧客ですが、だんだんと、その商品を買う理由を自分で作っていくことで、最終的には最初に約束された条件が破棄されても買ってしまうと言うことです。まさに、ボールを転がして支柱を倒したとしても、他の柱(購入する理由)が出来ているためです。

社会的証明

 他者がもたらす力によって、影響される行動のことです。

 テレビのお笑い番組でよくある"録音笑い"が良い例です。他にも、チップの入れ物にあらかじめ店員がいくらかのお金入れておくと、顧客のチップの量が増えるとか、サクラで人を集めるのも同様です。

 また、危険な例として、自殺のニュースが放映されると、自殺した人と類似する関係ない人の自殺が増えると言う統計もあります。

 青少年に対する喫煙防止プログラムの講師として一番効果があるのは、同年代の生徒であることや、ある子供が泳げるようになったのは、水泳の上手な大学生コーチではなく、その子供が自分より小さな幼児が泳げているのを見たからでした。

好意

 好きな人からのの頼まれ事は受けてしまうと言うことです。

 「○○さんから言われてきた」というセールスマンを断るのは難しいのが良い例です。

 また、自分に似た相手を好きになる事から、相手が自分と出来るだけ似ていること、(例えば、経歴や趣味など)を探すのもセールスマンのテクニックです。

権威

 権威のある人から言われると逆らえないことです。

 例えば、肩書きや制服は、例えそれが偽者であっても人は信用してしまいます。

希少性

 手に入りにくいものを欲しがると言う感情です。

 これは、2歳の子供であっても既に持っています。例えば、1つの部屋の中に2つのおもちゃを置き、1つは簡単な障害を越えなければならない所に置いておくと、子供はその障害の先にあるおもちゃを取りに行きます。おもちゃ自体を逆にしても同様で、障害のあるほうを取りに行きます。また、障害が無い場合にはどちらのおもちゃも同じように興味を持ったそうです。

 この本には防衛策も書かれていますが、2歳、3歳の子供でも既に大人と同じ行動を起こすと言うことは、人間として生まれつき身についてしまっている行動であるため、なかなか回避することは難しいでしょう。

 すくなくとも、そういうテクニックがあると言うことは記憶にとどめたほうが良いと思います。

目的:人を動かす方法、例を知りたい
予習:1分
フォトリーディング:10分(3回)
復習:7分
スーパーリーディング&ディッピング:30分くらい
マインドマップ:40分くらい(久しぶりに書いて見ました)


2007年10月12日追記)

第2版が出版されていますので、もし買われるのでしたらそちらの方が良いと思います。第2版の方が安いです。お間違えの無いように。

影響力の武器[第二版]
影響力の武器[第二版]

Posted by ten at 03:03 | Comments [8] | Trackbacks [4] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加