●凡人の野望 平 秀信(著) 廣田 康之(著)
正直言って、著者である平さんのマーケティング手法は好きではありません。たとえば、Amazon のレビューだって、今現在137件、ほとんど5つ星です。おそらくこれも、何らかのオファーを用意して書いてもらっているのでしょう。
本の内容も、楽しいけれど、日常の生活とあまりにもかけ離れているためか、それほどありがたみを感じられませんでした。第3章を除いては。
で、その第3章、たった40ページしかありませんが、ここだけでこの本の定価の何倍もの価値を持っています。(私見ですけど)
人生に迷っている時、方向を見失ったとき、この第3章を見てワークをやってみると良いと思います。騙されたと思って、本屋で立ち読みしてみてください。ちなみに、この中のブレインダンプは神田昌典さんが「文章講座」で説明していた方法ですね。
この本を読んで、平さん本人の事は好感を持てるようになりました。神田昌典さんの語録によれば
┃--神田昌典365日語録-- No.344
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┃ 使わない筋肉は、衰える。使わない知識も衰える。
┃ 毎日30秒で、あなたのビジネスを刺激する言葉。
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キーワード:
成功者は、対極の自分を演出している。
解説:
傲慢な人は、謙虚さをもつと、
「あー、あんなに実力があるのに、謙虚なんだ」と人は魅了される。
謙虚な人は、傲慢になると、
「あー、あんなに繊細なのに、とがっているんだ」と人は魅了される。
一番、手に負えないのは、そもそも傲慢な人が傲慢になること。
繊細な人が、繊細になること。
ということ。付録のCDを聞けば、根は謙虚な人なんだなということが分かります。
さいごに、ある講演録での平さんの話によればこの本は全て廣田さんが書いたとのこと。まぁ、どっちでもいいですけど。
●本田宗一郎本伝 飛行機よりも速いクルマを作りたかった男
本田宗一郎生誕100周年記念出版 本田宗一郎本伝 飛行機よりも速いクルマを作りたかった男
たががマンガ本と侮るなかれ、この漫画は読み終わるまでゆうに2時間はかかります。
本田宗一郎氏の本は今まで1冊も読んだことがなかったのですが、その生涯はかなり刺激的です。
鍛冶屋の家に生まれた宗一郎氏は、あとを継ぐことを拒否し、自分でエンジンを作る道を選択します。エンジンの音でクランクの緩みを判断したり、18歳でフォード車のエンジンを新しく鋳造したりと、もともと天才肌ではあるのですが、それでも、28歳にして突然大学へ入学したり、自社株をすべて豊田織機に売却したり、ある夜、アイデアがまとまりそうな時に夜泣きそばの笛がうるさいからとそばを全部買い占めて店を閉めさせたりと、変わった武勇伝も数々お持ちのようです。
この本は、本田宗一郎が主役ではあるのですが、逆に私が感銘を受けたのはパートナーであった藤沢武夫氏の活躍です。ご存じ超ベストセラーのカブの販売店戦略や、もう一歩飛躍するために会社の存続が危ない時期にもかかわらず宗一郎氏を海外レースへ向かわせたり、自らアメリカへ渡り「世界のホンダ」の下地を作ったりなど、本田氏に負けず劣らず剛腕です。
ホンダの歴史を知らない方は(私も含めて)ぜひ読んでみてください。エンジニアとしての心意気、経営者としての心構えを知るには良い入門書となることでしょう。
●「頭がいい」と思わせる文章術 仕事で結果を出す“稼ぐ書き方” 竹内 謙礼(著)
「頭がいい」と思わせる文章術 仕事で結果を出す“稼ぐ書き方”
ずいぶん前に読んで、ばっちり使わせていただいている本です。遅れましたがご紹介します。
竹内謙礼さんの文章は本でも、メルマガでも「読みやすいなぁ」と思っているのですが、そのコツが書かれています。
私がこの本を読んで実践していることは
- できる限り文章は短くすること。
短いほうが見やすいですし、分かりやすいです。
- 分かりやすく構成すること
文章じゃなくてもよいところは箇条書きにします
- 何度も読み直すこと
これは、私のやり方ですが、文章を書いたあとに一度、頭を速読モードにして読んでみます。つっかえるところがあれば書き直します。
あとは、文章を書きだす前に下書きをするようにしたいですね。なかなか定着しませんが。
最後に誰にもできるコツを1つ。メールををもらって、受け取った旨のお返事だけしたいとき。最後に「取り急ぎ」を付けるようにしました。その理由を本から引用します。
「急いでいるから短めにメールを書かせていただきました。ご無礼をお許しください」
そのような気配りが「取り急ぎ」という短い文章に込められているのです。
これを私がするようになって、評判が良かったのか、私の周囲の人が「取り急ぎ」を付けるようになりました。おかげで、だんだんと効果は薄くなっているのですが、まだまだ使えます。(汗)
他にも流用できる考え方が盛りだくさんで、再読したい本の1冊です。
目次
第1章 「頭がいいと思わせる文章」が書ければ、どれだけ得か?
第2章 文章が上手い人なんて100人に1人ぐらい
第3章 頭が良くみえる文章テクニック
第4章 お客様がお金を出したがる文章には必ず法則がある
第5章 ブログやメールマガジンで賢そうな文章を書く方法
第6章 相手が気持ちよく働いてくれる「メール文章術」
第7章 社長や上司から絶対に好かれる「社内キラー文章術」
第8章 作文を書かせれば、頭が良いか悪いかすぐに分かる
第9章 3ヶ月で「頭がいいと思わせる文章」を書く!
●ウェブ人間論 梅田 望夫(著),平野 啓一郎(著)
ご存じウェブ進化論で有名な梅田望夫さんと、芥川賞作家の平野啓一郎さんによる対談です。
実はまだ最後まで読んでません。1.5時間かけて、結局113ページまで。まだ半分残ってます。やはり、対談物は時間がかかります。確かにお二人の対談は面白くて、ためになって、時間も忘れて読みふけってしまうほどなのですが、「で結局、何を伝えたいの?」というのがよく分かりませんでした。もちろん、話している内容は分かります。進化するインターネット、ウェブで生活はどう変わるかが話の中心です。でも結局は、ビルゲイツとバフェットじゃないですが、たぐいまれなる才能を持ち合わせた異分野のお2人が旬のお題に対して話し合う様を遠くから眺めるというのが私の読み方です。
平野さんは、インターネットの歴史あるいは技術的な意味については、それほど明るくはないのですが、さすがに芥川賞作家であって、ご自分のフィルターでネットを語られてしまうと、それだけで読み応えがあるというか、「そういう見方があるのか!」と驚くことさえあります。逆に梅田さんは想像以上にネット住民の方であり、1日8~10時間ネットにつながっていたり、1日300~400のブログを見たり、「ウェブ進化論」の書評に至っては20000~25000ものエントリーを自ら見たといいます。そんなどっぷりとネットに使った生活もしてみたいとおもう、実は根が引きこもりの私です。
ひとつ、強く反応したいところがあって、それは、梅田さんがおっしゃる匿名性という部分なのですが、「子供に有名人と同じ名前を付けておけば検索エンジンに引っかからないようにできる」ということが語られています。私もここは自分の子供に名前を付ける際は、かなり意識しました。ただし、梅田さんとは逆で、少なくともインターネットの世界では苗字と合わせると一意になる漢字を付けました。しかも読み方も一意であり、別の読み方をされないように気を使いました。つまり、読み方が間違われず、漢字でも、アルファベットでも日本で1人になる名前にしたのです。(今後は分かりませんが)
これから、子供に命名する際にはコンピュータやインターネットの世界で、その子供の名前がどう扱われるか、きちんと考える必要があるのではないかと考えています。
ちなみに、私自身も、プライベートでは漢字をちょっとだけ変えています。(読みは同じです)会社などの正式な場面では、旧漢字を、プライベートな場面では新漢字を使っています。ご存じのとおり、コンピュータは旧漢字、新漢字は別々に認識しますので、表と裏を使い分けることができるのです。(別に偽名を使っているわけではないので、やましいところはありません) このあたりは、個人情報の登録の際、名前を一部平仮名にしたり、カタカナにしたりといった技を使っている人は多いと聞いています。
あと半分、また時間のある時にゆっくり読みたいと思います。
●先週購入した本(2007/1/7~2007/1/13)
先週は正月前に注文したいくつかの本が届き、休み中にリアル書店でも何冊か購入です。
土井さんの講座(10年愛されるベストセラー作家養成コース)の年末課題本。こちらも、まだ読んでない(汗)
以前、BBMで土井さんお勧めだった本。
ほめ言葉って、案外知らないもの。ちょっとはボキャブラリー増やそうと思って。
Life Hack 系の続きで。
紹介されている商品がなかなかユニーク。
書きながら考えるとうまくいく!―プライベート・ライティングの奇跡
おそらく絶版本。Yahooのフリマから購入。
まさに、実戦で鍛えた内容。年代別起業の方法から、辞表の出し方、会社の初日まで。
ママだけじゃなくてパパにも通じるかと。
P.S.
そろそろ未読本も消化しないと(汗)
●IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣 原尻 淳一(著),小山 龍介(著)
お約束(になっていたかどうかは分かりませんが)の、昨日の投稿に引き続き関連本のご紹介です。
すでに、多くの皆様がレビューされているので、かなり売れているのではないかと思います。こちらも89の濃いアイデアが紹介されていますが、実際その殆どは私が今まで見聞きしてきたもので、それほど新しいアイデアはなかったように思います。
それでも、この本(著者)が素晴らしいのは、おそらく大量のアイデアを実際に試したうえで、自らの血や肉となったものを紹介している(と思われる)ところです。89のアイデアはそれぞれ関連性が薄いようにも見えますが、決して別々のアイデアではなく、著者2人の一貫性のある HACKS となっています。だから納得できる内容なのでしょうね。逆に、そういう読み方をしたので、そのアイデアが2人の著者のどちらのかは書いて欲しかった。Aさん、Bさんだけでも良かったと思いますけどね。
最近、書店では季節ものの「仕事術」に関する本が多いですが、別々の人の HACK の寄せ集めを個々に試すよりも、誰かの仕事術をそのまま真似してみるのがいいと思います。(って、誰に言ってんだか(笑)) そんなことを言っている私が最初に仕事術を意識したのは、3,4年前に「7つの習慣」を読んでからです(おそっ)
あと、この本を読んで次にチェックする小道具を決めました。
・キャスター付きバック→移動オフィス用
・テンピュールのアイマスク→昼寝用
・万年筆→久しぶりに使ってみたくなった
ちなみに、この本や、昨日の本にも時間管理術の方法が出ていますが、内容はかなり薄いので本格的に勉強したい方は、ぜひこちらをどうぞ⇒時間管理術研究所 仕事と生き方、幸せの研究所
簡単ですし、お勧めです。
●TIME HACKS! 小山 龍介(著)
今年に入って(といってもまだ11日ですが)、仕事術の本3冊目です。実はこれ以外にも GTD や Life Hacksのムック本など何冊か本棚から取り出しては、読み返したりしていました。
ここまでいろんな本を読んでくると、半分は聞いたことがあったり、自分が既にやっていたりするものです。この TIME HACKS! は 89 のアイデアが載っていますが、その半分としても初見の40数個の中から、今後の自分の生活に役に立ったり、分かりやすいところでは時間の節約ができれば安い投資となります。
TIME HACKS!はその名の通り、時間管理に関するコツが主体ではあるのですが、この本の良いところは「どう気持ちよく仕事をするか」が具体的に書いてあるところです。
私はこの本を読んですぐに、エアスプレーを買いに行きました。缶のスプレーで空気が「シュー」とでるあれです。集中力を高めるためにそうじをするのですが、このエアスプレーでキーボードや机の上のほこりを一気に飛ばしてしまうと、気持ちの切り替えもできてなかなかお勧めです。
あとは、メール処理は一気にやるのもいいですね。でも、こうやって一気に書いたメールは誤字脱字や文章が分かりにくいことが往々にしてあるので、一度は下書きにでも保存しておいて、あとで見直してから送信したほうが良いと思います。
ちなみに、私が考える最大の時間短縮方法は禁煙と禁酒です。禁煙は半年前にしましたが、それまでかなり無駄な時間を使っていたのだなと、今になって思います。当時は1時間おきに5分の喫煙が自分にとって必要だと思っていたのですが、関係なかったです(笑) あと、禁酒はぜひやってみたいです。が、禁煙と違ってなかなかやめられないのですよね。
明日はもう1冊の関連本をご紹介する予定です(笑)
目次
1 ToDoハック―一瞬と一生
2 スケジュールハック―リズムとメロディ
3 時間効率ハック―ジャズとトランス
4 時間投資ハック―効率と効果
5 チームハック―足し算とかけ算
6 計画ハック―微分と積分
●ノート&ダイアリースタイルブック
昨年末、銀座の伊東屋(東京で有名な文具店です)へ、ノートを買いに行ったはいいけれど、あまりに数が多すぎて、迷って、結局、文具店なのにそこで本を買ってきたのがこれです。
あの、伊東屋で(かなり種類は豊富な店です)陳列されていたアイテムが、ほぼこのムック本に載っているというか、あなたの知っているマニアックな手帳もたぶんここに載っています。(あ、フランクリン・プランナーは伊東屋にもこの本にも無かった気がする)
全160ページ、ほぼすべてのページがカラーです。しかも、単にページを埋めるための製造者、利用者へのインタビューとか、どこで集めたか分からない利用者アンケートといったありがちのページもほとんどありません。
もう、手帳の時期は終わってしまいましたが、手帳好きな方は見てて楽しい本だと思います。