2006年1月24日

●Mind Hacks が購入可能になりました

Mind Hacks―実験で知る脳と心のシステム
Mind Hacks―実験で知る脳と心のシステム

 特に IT系にご興味のある方ならよくご存知のオライリー社(O'REILLY)の本。表紙には本の内容には関係の無い動物や、鳥、虫などが描かれているので、それだけ覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

 そのオライリー社の本で昨年から買おうと思っても在庫が無く、絶版ではないにもかかわらず、amazon.co.jpでは、1.5倍の値段がついていたのがこの「Mind hacks」です。

 書店やオンライン書店でもずっと探していたのですが、ようやく増版となり amazon.co.jp で先ほど注文しました(昨日まではどのオンライン書店でも注文さえできませんでした)。それでも4~6週間以内に発送とのこと。→ "発送されて自宅に届きました(1/30現在)
 オライリー・ジャパンの Mind Hacksの紹介ページにはいくつかのサンプルが紹介されています。
Mind Hacksリンク集も公開されており、参考文献、Webが紹介されています。

 まだ実際の本を読んでいないので、正確なことはいえませんが、いわゆる人のこころを読むような心理学の本ではなく、実際に自分で実験しながら脳のはたらきを知ることができるようです。いまから到着を楽しみにしています。自宅へ届いたらまたレビューする予定です。

 定価も2940円と決して安くは無いのに、元々の印刷冊数が少ないのか、それとも人気がかなり高いのか分からないこの Mind Hacks。書店で見かけたら是非手にとってみてください。


出版社の紹介ページより引用(長くなってすいません)

概要

本書『Mind Hacks』は、最新の脳科学を基にした解説と簡単な実験で、脳と心のはたらきを知る、まったく新しい脳の本です。たとえば、目には「盲点」が あり、その部分は何も見えないはずなのですが、いつもはそれに気づくことはありません。それは目が高速に移動し、脳がそこから得た映像を滑らかにつな ぎ合わせているからです。本書では長い間かけて進化してきたこのような脳のはたらきを、Webサイトの動画や身体を使った“ハッキング”で明らかにしま す。脳がどのように自分を「ごまかして」いるのか、それを知ったとき、世界 はまったく違うものに見えるでしょう。本書で扱うテーマは「脳の構造」「視覚」「聴覚」などの基礎的なものから、それらを統合して行われる「運動」 「推論」「記憶」、さらに実生活に必要な「他者との関係」まで。自分の頭の なかでは何が起こっているのかを知りたい方、心の成り立ちを知り、その知識を仕事に役立てたい方におすすめです。池谷裕二氏推薦。


目次

はじめに
1章 脳の構造
  1  脳のはたらきを外から調べる
  2  EEG
  3  PET
  4  fMRI:最先端の映像化技術
  5  TMS:脳内の電気的活動を人為的に操作する
  6  10%の神話と神経心理学
  7  中枢神経系
  8  大脳の4つの葉と大脳皮質
  9  ニューロン
  10  脳の活動と血流の関係
  11  人間とエレベータの違い
  12  感覚性ホムンクルスを作ってみる
2章 視覚
  13  視覚系の仕組み
  14  解像度
  15  能動的な視覚
  16  盲点を探す
  17  視覚信号の停止
  18  時間が止まる
  19  視点の固定
  20  平面に奥行きを見る
  21  光源は動かない
  22  三次元認識
  23  明るさと輝度
  24  プルフリッヒ効果
  25  動かないものが動く
  26  順応
  27  動かないものを動かす
  28  閃光遅延現象
  29  足踏み錯覚
  30  蛇の回転
  31  想像の世界
  32  衝突の回避
  33  役立つノイズ
3章 注意
  34  注意を向ける能力の限界
  35  サビタイジング
  36  物体の追跡
  37  無意識の注意
  38  後ろは振り返らない
  39  注意の瞬き
  40  変化盲
  41  不注意による盲目
  42  オオカミ少年は信じてもらえない
  43  テレビゲームによる訓練
4章 聴覚と言語
  44   「タイミング」に敏感な聴覚
  45  音源の位置の特定
  46  音の高さ
  47  三半規管
  48  ランダムなパターンから意味を読み取る
  49  言語の理解
  50   「音」の持つ意味
  51  フレーズとバッファ
  52  エラーに強い並列処理
5章 感覚どうしの関係
  53  視覚と聴覚の連携
  54  感覚と方向
  55  ストループ効果
  56  方向への反応
  57  複数の感覚情報の組み合わせ
  58   「見ること」の効果
  59  目で聴く(マガーク効果)
  60  2つの声の聞き分け
  61  独り言
6章 運動
  62  故障エスカレータ現象:脳の予測機能
  63  体の各部分の位置を把握する
  64  身体図式
  65  自分で自分をくすぐってもくすぐったくないのはなぜか
  66  視覚情報の2つの経路
  67  扱い方は物が教えてくれる(アフォーダンス)
  68  右利き? 左利き?
  69  右脳と左脳
7章 推論
  70  人間は数字が苦手
  71  確率より頻度
  72  論理的思考
  73  プラシーボ効果
  74  現状維持のバイアス
8章 構造を知る
  75  ゲシュタルト原理
  76  共通運命の原理
  77   「人間」の認知
  78   「生命」の認知
  79  因果関係の認知
  80   「自分の意志」の認知
9章 記憶
  81  プライミング
  82  サブリミナル効果
  83   「見覚えがある」という感覚
  84  記憶の出所
  85  偽物の記憶
  86  文脈干渉効果
  87  記憶を助けるコンテキスト
  88  想像力によるトレーニング
  89  道筋を使った記憶術
  90  一人称視点と三人称視点
  91  入眠状態
  92  コーヒーの味はカップで変わる?
10章 他者との関係
  93  顔の認識
  94  感情の表現
  95  表情の感情に与える影響
  96  感情の記憶への影響
  97  視線
  98  人は真似をする
  99  気分を左右するもの
  100  ステレオタイプ
索引
訳者あとがき

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2006年1月23日

●アイデア超・発想法 最初に浮かんだ案は今すぐ捨てろ! 二木紘三(著)

アイデア超・発想法 最初に浮かんだ案は今すぐ捨てろ!―「頭がいい人」の発想力が身につく本 パンドラ新書
アイデア超・発想法 最初に浮かんだ案は今すぐ捨てろ!―「頭がいい人」の発想力が身につく本

 ちょっと刺激的な題名ですが、いくつアイデアが浮かんでも、最初に出たアイデアはどうせ誰でも考え付くことで、独創的では無いので捨ててしまっても問題ないと。本当に良いアイデアは「もうこれ以上何も浮かんでこない」状況から始まるのだということです。

 この本は多くのアイデア発想法が紹介されています。私も何冊か発想法に関する本を読んだ事がありますが、初めてお目にかかる方法も多いです。

 いくつかポストイットでメモした箇所を紹介します。

■発想法

「アイデアを発想する前に、まず問題が何かをはっきり認識せよ、さらに問題の特性を具体的に絞り込め」

 具体的な目標を考えることによってアイデアは出やすくなるということですね。

視野を広げるために「積極的に異文化の人たちと交流し、異文化の情報を入手することです。これを続けることによって、視野が広くなり、アイデアが生まれやすくなります」

 確かに、普段の生活でお会いできない方とお話しすると、後でいろんな発想がわいて来るようになります。

「質が高いかどうかにかかわらず、数多くアイデアを考えているうちに、新しいことを考える回路が脳の中に形成されます」「自分のなかに新しい事を考える回路ができていないと思う人は、エジソンやその部下たちと同じように、「アイデア・ノルマ」を自分に課したらどうでしょうか?」

 まさに、ポケットアイデアマラソンの方法ですね。ほんと、この方式に慣れるとアイデアが出やすくなります。

「独創的なアイデアが特に必要なアイデア生産は、歩きながら行ったほうが成果が得やすくなります」

 これも確かに歩いている時のほうが突飛なアイデアが出てきますね。問題は、すぐメモる事をしないと、すぐに忘れてしまうということです。

■A・F・オズボーンのチェックリスト

 A・F・オズボーンは有名なブレインストーミングの考案者です。オズボーンが提唱したのがこのチェックリストで、アイデアがほしいときに以下の切り口で1つずつ照らし合わせながら試していく方法です。本書ではオズボーンの9項目のほかに「切り取り」という項目を加えて10項目にしています。

転用 - 他の使い道は?
応用 - 成功例を真似したら?
変更 - どこかを変えたら?
拡大 - 拡大したら?
縮小 - 縮小したら?
代用 - 取り替えたら?
再配列 - 入れ替えたら?
逆転 - 逆にしたら?
結合 - 組み合わせたら?
切除 - 切り取ったら?

 どのような課題に対しても適用できるという方法ではありませんが、このような切り口で考えれば面白いアイデアが浮かんでくるのではないでしょうか?

■中島孝志先生の原理原則研究会

 ちょうど先週火曜日の原理原則研究会で、発想力について講義を受けて来ました。(中島先生のブログでちょっと触れてらっしゃいます)
 その中の話で、「ふしぎに思う」とそのテーマがなぜか目についたり、飛び込んでくるようになるというのがあったのです。今回この本を手にとったのは、私がその時のテーマであった発想法について気にかかっていたからなのだと思います。

 この本にはオズボーンのチェックリスト以外にも面白そうな方法がいくつも載ってますので、発想法に興味のある方にはお勧めです。事例も豊富で文章も読みやすいです。


■このブログで関連したエントリー

ポケット・アイデアマラソン手帳’06 とアイデアマラソンセミナー
アイデアのつくり方
アイデアのヒント


目次

第1章 アイデアはどのようにして生まれるか
(アイデアは「問題の認識」から生まれる;アイデアが生まれるプロセス ほか)
第2章 発想力がどんどん伸びる生活習慣
(自分の創造性のタイプをチェックしよう;発想力は鍛えれば鍛えるほど伸びる ほか)
第3章 煮詰まったときパッと「ひらめく」考え方
(切り口を決めてから考える;ほかに使い道はないか考える ほか)
第4章 アイデアを次から次に量産する発散思考
(発想法を使えばアイデアが出やすくなる;まず発散思考、次に収束思考 ほか)
第5章 収束思考で抜群のアイデアを抽出する
(収束思考の基本的な方法;アイデアをどんどんカードに書いていく―KJ法 ほか)


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2006年1月22日

●プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造

プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造 ウォートン経営戦略シリーズ
プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造

 全米初のビジネススクールであるペンシルバニア大学ウォートン・スクールの本です。

 今まで初心者ながらもいくつかの経営書を読みましたが、それらの本のエッセンスが詰まっているのがこの「プロフェッショナル・アントレプレナー」です。S曲線(Sカーブとか、S字曲線とも言いますね)、キャズム(ジェフリー・ムーアですね)イノベーションのジレンマ(クレイトン・クリステンセン)などなど、よく知られている法則も実際の事例に基づいて、わかりやすく解説されています。

 若干、内容がテクノロジーやハイテクに寄っているので、その業界に勤めている方、特に理系思考の方には是非読んでいただきたい本です。起業をする予定の無い方でも知っておくべきマーケティングの基本知識でしょう。

 他の本を読む前にこれを読めば理解が早まったのにと思います。


目次

日本語版 監修者のまえがき
日本の読者の皆様へ
はじめに

第1の鉄則 有利な産業を選ぶ
第2の鉄則 価値あるビジネスチャンスを発見する
第3の鉄則 テクノロジーの進化を制する
第4の鉄則 本当の市場ニーズを発見し、それを満たす
第5の鉄則 購入者の意志決定と、市場の力学を理解する
第6の鉄則 既存企業の弱みにつけ込む
第7の鉄則 知的財産を管理する
第8の鉄則 イノベーションの利益を専有する
第9の鉄則 最適な事業体制をとる
第10の鉄則 リスクと不確実性に対処する

結び

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2006年1月21日

●神田昌典さんの新作と言っても。。。。

 以前ご紹介していた、 [再掲] 神田 昌典さんの新作ですが、俺と100冊の成功本さんに詳細がご紹介されていました。
http://blog.zikokeihatu.com/archives/000898.html

 雑誌プレジデントの連載をまとめたもののようです。

 表紙には、神田昌典さんの名前しか載ってません。書店やアマゾンで手にとってもらうにはネームバリューのある方の名前を前面に出すのはわかるのですが、ちょっと違和感を感じますね。

1章: 「仕事を楽しむ」動機づけ
「心の固定費」と成果主義時代を生き抜く知恵/高橋俊介
「知的生産力」を高める三カ条/内田政志
「リスクを取る意思決定」を躊躇なくするには/吉田元彦
変化対応力を高める「インプロ・シンキング」とは/秋山桃里
なぜ人は困難から逃げようとするのか/松下信武

2章: 「キャリア不安」解消術
「役立つキャリア」を自然に身に付ける法/高橋俊介
「成果につながる能力」コンピテンシーの高め方/川上真史
「ローパフォーマー宣告」に負けない法/江村正記
自分のコンピテンシーを自己査定する法/松下信武
「仮面」をかぶらないキャリアのつくり方/小杉俊哉
ある日突然M&Aに遭ったらキャリアをどう変えるか/鳥谷陽一

3章: 顧客の心を掴む
すぐに買いたくなる文章の順番「PASONAの法則」とは/神田昌典
顧客をファンにする「存在をねぎらう」クレーム対応/神田昌典
デパ地下分析「行列ができる売り場」の秘密/松井賚夫
「無料貸し出し」に見る販売促進メカニズム/松井賚夫
交渉を有利に導く「沈黙」「あいづち」「ノー」の使い方/渋谷昌三

4章: 人に知られたくない深層心理
男同士の嫉妬のメカニズム/町沢静夫
タイプ別分析! あなた流「最適の保身」術/松下信武
禁煙と目標達成のメカニズム/松井賚夫
詐欺商法にひっかかる人の心のメカニズム/松井賚夫

5章: 「会社と家庭」のはざま
まじめ上司が「色仕掛けの罠」にはまる時/和田迪子
「仕事のストレス」と「夫婦の愛」の相関関係/遠山高史
認知行動科学で「妻との問題」を解決する/佐久間万夫
あなたの「潜在的セクハラ志向度」測ります/松井賚夫



Posted by ten at 14:29 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年1月18日

●出会いを生かせば、ブワッと道は開ける! 中村文昭(著)

出会いを生かせば、ブワッと道は開ける!
出会いを生かせば、ブワッと道は開ける!

 中村文昭さんによる3冊目です。

 中村さんは高校卒業後、実業家に弟子入りし果物と野菜の行商からはじめ、現在はレストランウェディング事業を展開する実業家です。

著者のお店はこちら。(リビングカフェ クロフネ
著者のブログはこちら。(中村文昭-旅日記- )

 中村さんは、だれからも「また会いたい!」と思わせる、”人たらし”術の名人と言われていますが、3冊の本を読めばその理由がわかります。
すべての本はコラム形式になっていて、1話4,5ページで気軽に、そして楽しく読めます。

 こんなエピソードがあります。電車でお年寄りに席を譲ってあげる場合、席を替わった後に、隣の車両に移って行ってあげること。これは、譲ってもらったおばあちゃんが、その後譲ってくれた相手に気兼ねすることなく、恐縮することもなく座ることができるから。これは、私も思っていたことなのですが、同じことを考えていた人がいたのだなぁと、嬉しくなりました。

 3作を通して感じたのは、人を感動させるには、その人の期待以上の事をさりげなくサプライズを演出してあげることであると。そのやり方は半端じゃないです。顧客思考というのは、まさにこの事を言うのでしょう。

 書かれているノウハウ自体は簡単です。(ができるかどうかは人次第)

 この本を読んでから、私は以下の2つを実践してみました。

 ・返事は0.2秒
 ・Noは言わない

 これから自分の首を絞めることになるかもしれませんが、とりあえずやってみることは簡単なので。

目次

●第1章――助走編
「ワクワク・ドキドキ」にこそ、人も金も愛も集まる
●第2章――覚悟編
「ちょっとの壁」を乗り越えれば新天地が広がる
●第3章――入門編
チャンネルを増やし、素早く場の波長を読め
●第4章――基本編
会話は最初の「つかみ」しだいで後はラク
●第5章――中級編
相手の胸を借り、よろこんで叱ってもらえ
●第6章――上級編
相手と同じ土俵に立ち、ハダカになれ
●第7章――応用救済編
不器用なら地のままのキャラを生かせ
●第8章――飛躍編
「口癖」を変えれば、とたんにデキる人間になれる
●第9章――極意編
あらゆる技に勝つ「人間力」の磨き方
●第10章――悟り編
すべての「経験」は、何一つ無駄のない「糧」


以下の2冊もお勧めです。

お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!
お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!

目次

*東京での友だち第一号は、職務質問したおまわりさんだった
*オリジナルの「とんでもない引き出し」がご縁をつくる
*取り柄がなければ裸で踊れ!
*若いときには「モノ」ではなく脳みそに投資しろ
*坂本竜馬の命日には、喪服を着て一人旅をする
*お歳暮はひと箱3万円のミカンを家族の人数分直接届ける
*港で漁師を待ち伏せて、直接魚を仕入れる
*切花を生けるのは「商売人」、お花畑をつくるのが「事業人」
*ビラ配り、ティッシュ配りにも「ありがとう」
*人を元気づけるためなら、喜んで話をデカくする



お金でなく人のご縁ででっかく生きろ! (2)
お金でなく人のご縁ででっかく生きろ! (2)

目次

*出会いは十円玉よりたくさん転がっている
*「でもでも星人」より「ほら吹き善人」を目指せ!
*長者番付日本一になつく法
*親類縁者、一人もナシのサプライズ結婚式
*人生を学ぶ最高の仕事は「乞食」
*三千三十年ものの火鉢を、二百年後の子孫に贈る
*「また来ます」を「また来ました」にしろ!
*人情男がスピリチュアルにめぐり合う
*命とは、地球をつなぐでっかいご縁
*成功者より、成功の途中にいる人でありたい
*人を光らせている人こそ光る人

Posted by ten at 23:59 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年1月17日

●IT・サービス業編で転職したい方に

企業ミシュラン〈06年版〉IT・サービス業編―これが働きたい会社だ
企業ミシュラン〈06年版〉IT・サービス業編―これが働きたい会社だ

 表紙を拡大すると、この本で紹介されている会社がすべて載っています。計23社。(企業ミシュランの表紙

 ほんとによく調べています。社員にも直接インタビューしたそうですが、その中の1社に勤めている私でも知らないような情報が盛りだくさんです。年齢ごとの年収、職位、組織、会社の雰囲気まで、ふんだんに。

 「部長で○○○○万円の年収なんだ。ふ~ん」とか「そんな、権力闘争があったんだ。へぇ~」とか。自分が知ってる情報にしても、かなり当たってます。

 IT・サービス業界に転職、入社したい人は、たとえこの本に載っていない会社でも、この業界に入ると自分が将来どうなっていくのかが想像できるのではないかと。現在、IT業界に勤めている人も読んでみると面白いと思いますよ。

Posted by ten at 23:59 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年1月16日

●iPod nanoのフラッシュメモリは600円だった

データでわかるモノの原価
データでわかるモノの原価

 iPod nano(2GB)のフラッシュメモリは 5ドル(約600円)だった。(フラッシュメモリは韓国サムソン製)

 あの薄さで2万1800円なんて、かなり安いと思っていた iPod nano の製造コストは、なんと1万円、粗利益1万2000円。サムソンは自社製品をアピールするために、こんな安さにしたと思われますが、アップル(というかiPod)の影響力はやっぱりすごい。

 他にも、化粧品の製造原価率は 0.001%。口紅なんて原材料自体は10円なんだとか。(製造原価は5%, 容器代 10%)

 逆に、ガソリンは半分は税金で、ガソリンスタンドの粗利は1リットルあたり 13.3円程度とか。これでは、30リットル入れても400円の利益にしかならない。

 100円ショップの場合、電化製品の原価率は60~90%、カップめんは80%などの原価率が高い品物を買うのが狙い目かも。コップなどは10~20%、文具は30%程度とか。それでも既製品と比べると安いけど。

 原価だけではなく、各業界の興味あるデータが載っています。

 いままで、知りたくても知りえなかった、各小売業界の内情を知ることができます。実際、価格なんて、原価や卸値に関係なく、逆に高くしたほうが売り上げも上がると言われる戦略的な手法もあるので、消費者にとっては何が高くて、何が安いかの判断も付け辛くなっています。この本を読めば(眺めるだけでも)何に基準を置けば良いのか分かります。

 まえがきからそのまま引用しますが、「原価を知れば、商売のカラクリはもちろん、社会の仕組みまで見えてくるのである。」は、この本を読むと納得します。

Posted by ten at 23:59 | Comments [2] | Trackbacks [0] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
2006年1月15日

●仕事の思想―なぜ我々は働くのか 田坂広志(著)

仕事の思想―なぜ我々は働くのかPHP文庫
仕事の思想―なぜ我々は働くのかPHP文庫

 田坂氏の本の4冊目です。ここまで連続して同じ著者の本を読むと、他の本と重複する箇所も出てくるのですが、逆にそれが復習となってより強く記憶に残りますし、読む速度も早くなります。

 「仕事の報酬は、仕事である」「仕事の報酬は、成長である」というのは田坂氏の他の書籍でも述べられている普遍的な言葉ですが、この本では「成長の方法」は「夢を語り、目標を定めることである」と結論付けます。

 「夢を語る」ことの大切さは誰もが理解していながら実践できないのは、本気で夢を語っていないからで、「理想家」と「夢想家」の違いもそこにあると言います。私のような「夢想家」は、こころのなかで夢らしきものを思い描きますが、人前で語ることも無く、単なる「願望」としてあるだけです。「理想家」は本気で夢を語り、その夢を実現するために目の前の現実を変えようとする。その「現実を変えようとしているか、否か」が2つの人物像の違いです。

 夢や目標を語ることを恐れず、人前で夢を語ることにより、発言に対する責任を持つ。そのことが重要であると。

 この本は、田坂氏が新入社員として仕事を始めた30年前から今までのエピソードを交えながら、私たちに仕事に対する心構え、成長の楽しさを教えてくれます。

 先日ご紹介した、「知的プロフェッショナルへの戦略」で書かれていた「師匠の技の背景を見よ」というのは、まさに田坂氏の本に適用すべき事で、言い換えれば、本の行間を読むことで田坂氏のディープ・ナレッジを少しでも感じることができるのではないかと思っています。まだまだ私はそのレベルには達していませんが。

 仕事に対して疑問を持ったとき、環境を変えようと思ったとき、是非読んでいただきたい本です。

■他にも読んだ田坂氏の本の感想

使える 弁証法

知的プロフェッショナルへの戦略―知識社会で成功するビジネスマン11の心得

なぜマネジメントが壁に突き当たるのか―成長するマネジャー12の心得


目次

●第1話 思想/現実に流されないための錨
●第2話 成長/決して失われることのない報酬
●第3話 目標/成長していくための最高の方法
●第4話 顧客/こころの姿勢を映し出す鏡
●第5話 共感/相手の真実を感じとる力量
●第6話 格闘/人間力を磨くための唯一の道
●第7話 地位/部下の人生に責任を持つ覚悟
●第8話 友人/頂上での再会を約束した人々
●第9話 仲間/仕事が残すもうひとつの作品
●第10話 未来/後生を待ちて今日の務めを果たすとき


 ちなみに、毎回貼り付けている、本とポストイットの写真ですが、中を開けるとこのような感じです。写真だと分かりにくいですが、ポストイットは2/3が透明なので、中の文章を隠すことはありません。本から、ちょっと飛び出るくらいの位置に貼り付けるのは大分うまくなりました(笑)


Posted by ten at 02:40 | Comments [2] | Trackbacks [1] このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加